新築・戸建住宅(戸建事業部)

#4 「玄関」 | アイビックホーム

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#4 「玄関」

松下 晃雄
松下 晃雄

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自由設計の可能性研究所
#4 「玄関」

 

「美人は生涯で一億円、トクする」

とある海外大学の研究結果。

美人と言えば何を想像しますか?

 

「顔」

 

私もかっこよく、美しくありたい!

 

確かに「顔」で表現することや言葉には重要性と魅力を感じる。

会社の顔、チームの顔、美人、イケメン、これぞ華の代名詞。

何よりも 笑顔が素敵な人は、その笑顔自体が名刺。

 

では、「家の顔」と言われる「玄関」はどうでしょうか?

 

家の顔がバッチリだったら、生涯どれだけトクなのか?

 

共働きや育児で大忙しのみなさんが、「家の顔」に自分たちにとってパーフェクトな黄金比を導き出せるように徹底検証。

 

 

 

 

第一印象はたった3秒で決まってしまう。

「顔」や「表情」から、どんな感じかを一瞬で感じとる。

「家の顔」玄関も、足を踏み入れた瞬間に印象が決まる。

だったら、いち に の さん!で、素敵って思ってもらおうじゃないか。

 

顔なら、小顔はうらやましい。

ちなみに私は、面長・・・黄金比率規定違反。

 

ですが、玄関が小顔のようでしたら、

 

仕事用の大きなカバンが壁に当たってしまう。

あちゃーと振り向くもんなら、また当たる。

これから仕事というのに、傷は入るし、汚れるし。

ぶつぶつと呟きながら憂鬱を引き連れての出発となる。

それか発散するために、Xにでもツイートするか。

 

狭くて、一人分しかない玄関。

家族でおでかけから帰ってきたときは、順番に靴を脱がないといけない。

同時に入ったものなら、おしくらまんじゅう状態。

「あー、トイレ!!」

暑い日、寒い日、外で順番待ちとなる。

まるで人気テーマパークのアトラクション待ちの行列だ。

自分の家なのに・・・。

 

あの「ゆめの国」のプレミアアクセスのように、楽しむことに効率よく、いかに不快感を排除するか。

そんな最高の発想こそ、参考にするべきだ。

 

家族みんなで「いってきます」 のときには、「今日は楽しむぞ」と靴を履いてるときから盛り上がる。扉を開ける右手もはやる。

「ただいま」のときには、「今日は楽しかったね」とみんなで並んで靴を脱ぎ、思い出もリビングへと連れて入る。

そんな玄関だったら、そこは「スペシャル マイ ランド」。

特別な場所となる。

 

ゆめの国のゲートを通過するとき、心がおどるみたいに、家の玄関もただの通過点じゃなく、最高のゲートにしてほしい。

 

 

広さは重要だが、コンパクトでも自由設計ならアイデアと発想しだい。

どんな玄関も必ず「スペシャル マイ ランド」にできる。

 

 

 

玄関は、家の「顔」。

綺麗に整理整頓された玄関は、美人だからトクする。

靴や物が散乱していたら、見た目も清潔感もあったもんじゃない。

 

そのために必要な「収納」

 

オープンの可動棚。シューズボックス。

二つを組み合わせたミックス収納もあり。

 

オープンなら、湿気を気にせずに、そのまま収納できる。

レギュラーの靴はさっとしまえて、整理整頓が習慣になる。

何年も履いてない靴に気付き、断捨離の決心がつきやすい。

 

ボックス型なら扉で隠せるし、匂いも気にしなくて済む。

一軍の大事な靴はホコリから守られ、丁寧に保管できる。

真のコレクターもこれなら安心。

 

ミックス収納なら、スタバのカスタムフラペチーノ並に自分仕様につくりこむことができる。

長物のゴルフ道具や釣り道具はすっぽりと収納できる。

どんなに大切なものでも、掃除のたびに動かすのはちょっとストレス。

道具に合わせて収納できていれば邪魔にならず、家族思いの収納になる。

 

 

 

土間に余裕のあるスペースがあれば、自転車やベビーカーもラクラク入れられる。

 

子供の成長に合わせて、ものは必ず増え、その度にどう収納しようかと悩む。

例えば、練習して乗れるようになった思い出のキックバイク。室内ならサビつかないし、傷み具合が全く違う。

これなら、誰かに気持ちよくゆずれるし、また大切に使ってもらえる。

これって、リアルサンタクロースやん。

トイストーリー3みたいに、想い出を受け継がれる喜びも嬉しい。

 

へそくりで買ったロードバイクを丁寧に収納してもいい。家の中だと盗難の心配もないし、趣味にもっと全力で没頭できる。

さらにヘルメットやオプションアイテムがたっぷり収納できるから、ついついお店のように並べて、眺めてしまう。

へそくりが足りなくなる。

 

 

 

 

整頓スペースが確保できれば、靴を履くときの腰掛けカウンターも検討できる。

椅子を置いてもいい。

 

せっかくきれいに収納したお気に入りの靴。かかとに負担をかけず履いてあげたい。

 

小学校2年生の娘は、かかとを踏んづけて靴に変な折り目がついているからすかん。

早く遊びに行きたくて気がはやるのはわかるが、子供の時からきれいな靴の履き方を意識して欲しい。

丁寧な動作は心も整頓でき、出発の後押しを力強くしてくれる。

 

 

お気に入りの雑貨屋さんで購入した全身鏡で、今日のコーディネートをチェック。

鏡を購入したとき、衝動買いしてしまったトラの靴下が裾からチラ見えして グーぅ。

お気に入りのコーディネートは、笑顔のお出かけの第一歩。

 

 

 

 

玄関の匂いって、なぜあんなに独特な匂いなんだろう?

あの特有の匂いは、家全体の印象までグッとダウンさせる程。

なんとか排除しようと消臭剤を置いてみても、爽やかな香りとあのイヤな匂いが混ざり合い、なんとも言えない香りになってしまう。

無香の消臭剤で匂いは軽減できても、そこにいるのはわかってしまう。

THE妖怪よどんだ空気。

 

あの匂い妖怪の素は、実は玄関の靴と湿気だけでない。

料理や洗濯洗剤など、家じゅうのいろんな生活臭も匂いの素になる。

玄関は家の中で最も空気が溜まる場所だし、換気が弱くなりがちだから、あいつらの集会場となる。

「気合い入れて行くから、よろしく」とでも言ってるかもしれない。

 

2時間でまるごときれいな空気に入れ替えてくれる換気システムを採用すれば、対策はばっちり。

機械で強制的に換気する第一種換気は、匂いだけでなく空気環境もずっときれい。

きれいな空気の流れをしっかりつくれば、あのクセのある匂い と よどんだ空気の違和感は何処とやら。

山の頂上で吸い込むおいしい空気のようだったら、「クセ臭 妖怪よどんだ」とはセイグッバイ。

毎日、気持ちいい空気を吸えるのって、良くないですか?

( コラム#3の タコパーの話も参考に。)

 

 

しかも、きれいな空気は、じっとしていない。

ジンベイザメのように家じゅうを自由に泳ぎ回っているから、新鮮できれいな空気が常に家じゅうに循環する。

さらにエアコンの快適な空気も、コバンザメのようにくっついて各部屋へと泳いで行く。

玄関も快適な温度を保てるから、暑くも寒くもなく、吹き抜けを採用することに迷いがなくなる。

 

発想がもっと広がる。

壁で区切るしかなかった常識は、もっと自由で、もっと開放的にアイデアをバクハツさせることができる。

想像力の開放だ。

心の解放ともなる。

 

 

あれこそ「優雅」

空間は圧倒的に広がり、吹き抜けのフィックス窓からはスポットライトのように光の線が絶妙な角度で照らす。

観葉植物は気持ちよさそうに光のシャワーを浴びて嬉しそう。

玄関で空を感じることができたら、微笑むしかないだろう。

 

これだけで、初めて玄関に踏み入れた時の印象は絶大。

 

 

ヒット展示場の玄関。初めて目にしたときあまりに感動した、松下のめちゃくちゃ好きな玄関なんですよ。

みなさんに実物を観せたいです。

 

 

 

 

ピンポーン〜♩

近所のママ友がちょっとした用事で来た。

玄関先で1分で終わる要件だったが、おしゃべりに火がついた。

居心地の良さ からだろうか。

 

そういえば設計の打ち合わせからそうだったなぁ。

天井にはレッドシダーの木を張って、オシャレなカフェみたいな温かい雰囲気にしたい。

 

正面の壁には、どうしてもこの絵を飾りたい。

 

横の壁にはニッチ。季節のものをおしゃれに飾りたかったが、子どものコレクションがきれいに並べられている。

 

シューズクロークの下り壁はアーチがいいな。きれいな曲線になるから塗り壁を勧められた。調湿・消臭の効果は本当に正解だった。

 

暗かったら気分がどんよりなるから、柔らかい光が入るようにここに窓。

 

数分後、「なんなら、あがっていく?」

 

そんな、歓迎してくれる優しい表情の「顔」なら、そりゃそうなるでしょ。

そういえば、子どもの ともだちもよくうちに遊びにくるなぁ。

 

 

 

 

 

今回、#4コラムのテーマは玄関。

 

住宅営業をはじめて13年。

「玄関は家の顔」と何千何百回、聞いてきただろうか。

 

なんで顔なんだろう?

 

そんなことを考えながら、4歳になった息子の顔を見ていました。

大好きなトミカで遊んでるときはニコニコ、気にくわないときはプンプン。

まんまるな顔に、心模様が映し出されている。

 

あ!・・・「顔」には心が映る。

家の顔にも住む人たちの心が映るのか。

 

数々の家づくりをお手伝いしてきました。

思い返すと、どの家も「世界でたった一つの顔」になっていました。

 

この年末、担当した家へ挨拶に行きながら気づいた。

「久しぶりだな、元気にしてるかな?あの子は大きくなってるだろな?」

道中、どんな笑顔で迎えてくれるのか胸が高鳴る。

インターホンを鳴らし、玄関のゲートをくぐると、想像以上の笑顔が歓迎してくれた。

1秒もたたずにお互い笑顔が生まれ、

「その先の部屋も絶対素敵なんだろうな。」

担当して間取りはわかってるくせに、住む人の想いが映った玄関では、絶対にそう思う。

 

では、家の顔がパーフェクトだったら、生涯でどれくらいトクするのか?

 

難題だった玄関の黄金比は、自由設計で「解く」。

 

その場所で暮らし、「特」をつくっていく。

 

笑顔の映る玄関から踏み出す一歩は、日々「徳」を積む。

 

そんなみなさんの顔は、ずっと「得」で溢れる。

 

                     

 

松下 晃雄

 

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