新築・戸建住宅(戸建事業部)

#4 「玄関」 | アイビックホーム

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家づくりのお役立ちコラム

#4 「玄関」

#4 「玄関」

自由設計の可能性研究所 #4 「玄関」   「美人は生涯で一億円、トクする」 とある海外大学の研究結果。 美人と言えば何を想像しますか?   「顔」   私もかっこよく、美しくありたい!   確かに「顔」で表現することや言葉には重要性と魅力を感じる。 会社の顔、チームの顔、美人、イケメン、これぞ華の代名詞。 何よりも 笑顔が素敵な人は、その笑顔自体が名刺。   では、「家の顔」と言われる「玄関」はどうでしょうか?   家の顔がバッチリだったら、生涯どれだけトクなのか?   共働きや育児で大忙しのみなさんが、「家の顔」に自分たちにとってパーフェクトな黄金比を導き出せるように徹底検証。         第一印象はたった3秒で決まってしまう。 「顔」や「表情」から、どんな感じかを一瞬で感じとる。 「家の顔」玄関も、足を踏み入れた瞬間に印象が決まる。 だったら、いち に の さん!で、素敵って思ってもらおうじゃないか。   顔なら、小顔はうらやましい。 ちなみに私は、面長・・・黄金比率規定違反。   ですが、玄関が小顔のようでしたら、   仕事用の大きなカバンが壁に当たってしまう。 あちゃーと振り向くもんなら、また当たる。 これから仕事というのに、傷は入るし、汚れるし。 ぶつぶつと呟きながら憂鬱を引き連れての出発となる。 それか発散するために、Xにでもツイートするか。   狭くて、一人分しかない玄関。 家族でおでかけから帰ってきたときは、順番に靴を脱がないといけない。 同時に入ったものなら、おしくらまんじゅう状態。 「あー、トイレ!!」 暑い日、寒い日、外で順番待ちとなる。 まるで人気テーマパークのアトラクション待ちの行列だ。 自分の家なのに・・・。   あの「ゆめの国」のプレミアアクセスのように、楽しむことに効率よく、いかに不快感を排除するか。 そんな最高の発想こそ、参考にするべきだ。   家族みんなで「いってきます」 のときには、「今日は楽しむぞ」と靴を履いてるときから盛り上がる。扉を開ける右手もはやる。 「ただいま」のときには、「今日は楽しかったね」とみんなで並んで靴を脱ぎ、思い出もリビングへと連れて入る。 そんな玄関だったら、そこは「スペシャル マイ ランド」。 特別な場所となる。   ゆめの国のゲートを通過するとき、心がおどるみたいに、家の玄関もただの通過点じゃなく、最高のゲートにしてほしい。     広さは重要だが、コンパクトでも自由設計ならアイデアと発想しだい。 どんな玄関も必ず「スペシャル マイ ランド」にできる。       玄関は、家の「顔」。 綺麗に整理整頓された玄関は、美人だからトクする。 靴や物が散乱していたら、見た目も清潔感もあったもんじゃない。   そのために必要な「収納」   オープンの可動棚。シューズボックス。 二つを組み合わせたミックス収納もあり。   オープンなら、湿気を気にせずに、そのまま収納できる。 レギュラーの靴はさっとしまえて、整理整頓が習慣になる。 何年も履いてない靴に気付き、断捨離の決心がつきやすい。   ボックス型なら扉で隠せるし、匂いも気にしなくて済む。 一軍の大事な靴はホコリから守られ、丁寧に保管できる。 真のコレクターもこれなら安心。   ミックス収納なら、スタバのカスタムフラペチーノ並に自分仕様につくりこむことができる。 長物のゴルフ道具や釣り道具はすっぽりと収納できる。 どんなに大切なものでも、掃除のたびに動かすのはちょっとストレス。 道具に合わせて収納できていれば邪魔にならず、家族思いの収納になる。       土間に余裕のあるスペースがあれば、自転車やベビーカーもラクラク入れられる。   子供の成長に合わせて、ものは必ず増え、その度にどう収納しようかと悩む。 例えば、練習して乗れるようになった思い出のキックバイク。室内ならサビつかないし、傷み具合が全く違う。 これなら、誰かに気持ちよくゆずれるし、また大切に使ってもらえる。 これって、リアルサンタクロースやん。 トイストーリー3みたいに、想い出を受け継がれる喜びも嬉しい。   へそくりで買ったロードバイクを丁寧に収納してもいい。家の中だと盗難の心配もないし、趣味にもっと全力で没頭できる。 さらにヘルメットやオプションアイテムがたっぷり収納できるから、ついついお店のように並べて、眺めてしまう。 へそくりが足りなくなる。         整頓スペースが確保できれば、靴を履くときの腰掛けカウンターも検討できる。 椅子を置いてもいい。   せっかくきれいに収納したお気に入りの靴。かかとに負担をかけず履いてあげたい。   小学校2年生の娘は、かかとを踏んづけて靴に変な折り目がついているからすかん。 早く遊びに行きたくて気がはやるのはわかるが、子供の時からきれいな靴の履き方を意識して欲しい。 丁寧な動作は心も整頓でき、出発の後押しを力強くしてくれる。     お気に入りの雑貨屋さんで購入した全身鏡で、今日のコーディネートをチェック。 鏡を購入したとき、衝動買いしてしまったトラの靴下が裾からチラ見えして グーぅ。 お気に入りのコーディネートは、笑顔のお出かけの第一歩。         玄関の匂いって、なぜあんなに独特な匂いなんだろう? あの特有の匂いは、家全体の印象までグッとダウンさせる程。 なんとか排除しようと消臭剤を置いてみても、爽やかな香りとあのイヤな匂いが混ざり合い、なんとも言えない香りになってしまう。 無香の消臭剤で匂いは軽減できても、そこにいるのはわかってしまう。 THE妖怪よどんだ空気。   あの匂い妖怪の素は、実は玄関の靴と湿気だけでない。 料理や洗濯洗剤など、家じゅうのいろんな生活臭も匂いの素になる。 玄関は家の中で最も空気が溜まる場所だし、換気が弱くなりがちだから、あいつらの集会場となる。 「気合い入れて行くから、よろしく」とでも言ってるかもしれない。   2時間でまるごときれいな空気に入れ替えてくれる換気システムを採用すれば、対策はばっちり。 機械で強制的に換気する第一種換気は、匂いだけでなく空気環境もずっときれい。 きれいな空気の流れをしっかりつくれば、あのクセのある匂い と よどんだ空気の違和感は何処とやら。 山の頂上で吸い込むおいしい空気のようだったら、「クセ臭 妖怪よどんだ」とはセイグッバイ。 毎日、気持ちいい空気を吸えるのって、良くないですか? ( コラム#3の タコパーの話も参考に。)     しかも、きれいな空気は、じっとしていない。 ジンベイザメのように家じゅうを自由に泳ぎ回っているから、新鮮できれいな空気が常に家じゅうに循環する。 さらにエアコンの快適な空気も、コバンザメのようにくっついて各部屋へと泳いで行く。 玄関も快適な温度を保てるから、暑くも寒くもなく、吹き抜けを採用することに迷いがなくなる。   発想がもっと広がる。 壁で区切るしかなかった常識は、もっと自由で、もっと開放的にアイデアをバクハツさせることができる。 想像力の開放だ。 心の解放ともなる。     あれこそ「優雅」 空間は圧倒的に広がり、吹き抜けのフィックス窓からはスポットライトのように光の線が絶妙な角度で照らす。 観葉植物は気持ちよさそうに光のシャワーを浴びて嬉しそう。 玄関で空を感じることができたら、微笑むしかないだろう。   これだけで、初めて玄関に踏み入れた時の印象は絶大。     ヒット展示場の玄関。初めて目にしたときあまりに感動した、松下のめちゃくちゃ好きな玄関なんですよ。 みなさんに実物を観せたいです。         ピンポーン〜♩ 近所のママ友がちょっとした用事で来た。 玄関先で1分で終わる要件だったが、おしゃべりに火がついた。 居心地の良さ からだろうか。   そういえば設計の打ち合わせからそうだったなぁ。 天井にはレッドシダーの木を張って、オシャレなカフェみたいな温かい雰囲気にしたい。   正面の壁には、どうしてもこの絵を飾りたい。   横の壁にはニッチ。季節のものをおしゃれに飾りたかったが、子どものコレクションがきれいに並べられている。   シューズクロークの下り壁はアーチがいいな。きれいな曲線になるから塗り壁を勧められた。調湿・消臭の効果は本当に正解だった。   暗かったら気分がどんよりなるから、柔らかい光が入るようにここに窓。   数分後、「なんなら、あがっていく?」   そんな、歓迎してくれる優しい表情の「顔」なら、そりゃそうなるでしょ。 そういえば、子どもの ともだちもよくうちに遊びにくるなぁ。           今回、#4コラムのテーマは玄関。   住宅営業をはじめて13年。 「玄関は家の顔」と何千何百回、聞いてきただろうか。   なんで顔なんだろう?   そんなことを考えながら、4歳になった息子の顔を見ていました。 大好きなトミカで遊んでるときはニコニコ、気にくわないときはプンプン。 まんまるな顔に、心模様が映し出されている。   あ!・・・「顔」には心が映る。 家の顔にも住む人たちの心が映るのか。   数々の家づくりをお手伝いしてきました。 思い返すと、どの家も「世界でたった一つの顔」になっていました。   この年末、担当した家へ挨拶に行きながら気づいた。 「久しぶりだな、元気にしてるかな?あの子は大きくなってるだろな?」 道中、どんな笑顔で迎えてくれるのか胸が高鳴る。 インターホンを鳴らし、玄関のゲートをくぐると、想像以上の笑顔が歓迎してくれた。 1秒もたたずにお互い笑顔が生まれ、 「その先の部屋も絶対素敵なんだろうな。」 担当して間取りはわかってるくせに、住む人の想いが映った玄関では、絶対にそう思う。   では、家の顔がパーフェクトだったら、生涯でどれくらいトクするのか?   難題だった玄関の黄金比は、自由設計で「解く」。   その場所で暮らし、「特」をつくっていく。   笑顔の映る玄関から踏み出す一歩は、日々「徳」を積む。   そんなみなさんの顔は、ずっと「得」で溢れる。                           松下 晃雄  

松下 晃雄
松下 晃雄
#3 「LDK」

#3 「LDK」

自由設計の可能性研究所 #3「LDK」   「特別」とは心の中で生き続けること。   特別の原料は想い出。 幼い頃過ごした特別な場所は、鮮明に生きている。   大黒柱に一年ごとに刻まれた成長のマーク。 バレバレのかくれんぼ。 うまく隠れたつもりで笑いをこらえ、ドキドキしていたリビング。   海が一望できるキッチンから、漁に向かう船と 気持ちよさそうに飛んでいる鳥を眺めるのが好きだった。   いつも笑い声で溢れていた家族7人での食事。 自然と食事の大切さとコミュニケーションの大切さを学んだダイニング。   思い出すと、特別な場所と 特別な時間を感じていたのは、ほとんどLDKだった。       家の中で、もっとも人が集まり、家族が一番長く過ごす 場所 だから、 リビング・ダイニング・キッチンには、さまざまな願いや想いが無数に存在しませんか?       光が差し込むドアを開けると、 特別な場所 がそこにはある。   未来へ連れて行きたい かけがえのない経験。 ときが止まったかのような 幸せな時間。 そんな想いを自由設計に託し、未来へと生かしてほしい。       共働きや育児で大忙しのみなさんが、そんな 特別な場所 に帰ってきたとき、心の充実を実感してほしい。 LDKに「特別」を意識することで、どんな 場所 になるのか徹底検証。       今から約70年前、LDKという 場所 はなかった。 台所 と 居間 で分けられ、各部屋ごとに区切られていた。   陽の当たらない台所は常に暗く、料理をする手の感覚がなくなるほど寒い場所。   1950年代、人口も増え、公団住宅を普及させるために間取りの基本ができた。 それが 2LDK。   最も陽が差し込む場所に誕生することとなったLDKは、それまでの常識を覆し、主役に躍り出た。 家の中心で、快適で効率よく料理ができるように、ステンレスのシステムキッチンも同時に設計された。 これは建築の革命、まさに天才だ。       それから約70年。AIがさまざまな事に活躍している現在。 家の中でもっとも人が集まり、家族が一番長く過ごす場所、 リビング・ダイニング・キッチンをベースにした家づくりは日々進化している。     もし国民的アニメの時代にLDKが存在していたら、物語も変わっていたのだろうか? 「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」「ドラえもん」   家の間取りに注目してみると、「居間」と「台所」に分けられている。   あのドラえもんが居候している野比家。 もし野比家がLDKの存在する家だとしたら。   ダイニング周辺の居心地がいい勉強スペースで、のび太くんが宿題に行き詰まって、「ドラえもん!」と叫ぶと、 キッチンの引き出しから、ドラえもんが飛び出してくる。   休日なら、そこにはママもパパもいるから、ドラえもんの道具はのび太くんだけのもの ではなくなる。   そっか! のび太くんの部屋で繰り広げられてた物語が、LDKだとみんなの物語となる。 気づけばみんなの特別な場所。笑顔が何倍にも増えるかも。   だからこそ、型にハマった設計ではなく、自分と大切な人のことを想いながら、そんな特別な場所を自由設計で 想い描いて欲しい。   リビング・ダイニング・キッチンはどの方向からも見渡せ、つながっている。 LDKのつがりと、バランスの良い見た目、心も体も整う心地いい環境も大事。     自由設計で建てる家の醍醐味 「吹抜け」 憧れるけど、においが2階に行くのが嫌。 エアコンの効率が下がるのが嫌。 そんな心配も多く聞きます。   換気システムを導入すれば、キッチンからのにおいも効率よく換気できる。   急に休日出勤が決定してしまったパパ。 「いってきます」と玄関ドアが閉まった瞬間、すかさず携帯を取り出すママ。 LINEで仲良し4人グループの画面を開き   「おはよ! 昼うちでたこパしない?」 9:17   「やったー、行く行く!」既読3 9:20   持ち寄った具沢山のたこ焼きは、超盛り上がる! 部屋じゅうに、おいしいが広がる。 だが、においが残る。   弊社が採用している、第一種換気システム マーベックスの澄家なら、 パパが帰ってきた夕方、においの痕跡を残すことなく完全計画も成立する。     昼間のことは何も知らないパパ。 部屋着に着替えてソファーに溶け込み、吹抜けの天井を見上げ、 くるくるまわるファンを見つめたあと ダイニングに目をやると、ホットプレートが出ていた。   「お好み焼き食べたくない?」   餅入りのお好み焼きは、いつも家族でワイワイ盛り上がる。   やばい!つめが甘かった。片すの忘れてた。 さすがに立て続けのソース系は・・・   「あ!今日は鍋なんよ!」   「そっか・・・今日は寒かったから鍋はありやね」   ふぅ、助かった・・・     こんな寒い日、大きな吹き抜けが、まさかの味方になってくれる日が来るとは。   外の冷たい空気の影響を受けずに、暖かい室内の温度と湿度を逃すことなく、新鮮で綺麗な空気に入れ替えてくれるこの換気システムなら、家じゅうに温度差が生まれず、エアコンの負担が軽減できる。 快適なうえ、お財布にも優しい。 まさに一石二鳥だ。   高気密・高断熱だから、家の隙間がなく、温度が逃げない。 暖かい空気は軽いので、吹抜けから2階まで温めてくれる。   隅々まで新鮮できれいな空気がずっと続けば、人も家も健康に不可欠な条件が揃う。 呼吸する空気こそ心と体の健康には大事。     ハウスダストが1番多い床から30センチ以内。 床に排気口があるから、効率良く汚れた空気を排出してくれる。   小さな子どもやペットは床面に近いので、その目線で換気ができる安心ポイント。 アレルギー持ちの方も、室内のアレルギー物質がクリーンになれば症状は改善される。 このストレス軽減の価値は、心まで癒してくれる。 心の状態が良ければ、くつろぐことも楽しむことも何倍も特別に感じるだろう。     リビングを強調するため、あえて床を掘り下げたピットリビングでくつろいでいると、   「パパ帰ってたんや、ゲームしよう」 と子どもたち。   念願叶った。70インチの壁掛けテレビに任天堂のロゴが映し出される。   壁一面のエコカラットがリビングを華やかにしてくれ、 優れた調湿効果で、カビやダニの繁殖も抑制してくれる。     賃貸とは違い、防音と断熱効果がアップした樹脂サッシ窓のおかげで、大きな声を出しても気にしなくていい。 笑い声はLDKに響き渡り、キッチンからは子どもたちを応援するママの声。 家族みんなの声が まるでオーケストラのように重なり合う。       リビングの大きな窓を開けるとウッドデッキが庭まで続いている。   今日は、親友の家族が遊びにくる日。   そこにハッピープールを用意、BBQそっちのけで子どもたちは、キラキラな水しぶきをあげながら大はしゃぎ。 それを見てまた嬉しくなる。     「続きはリビングで飲もうか。」   リビングの雰囲気を褒めてくれる幼馴染の大親友。 少し照れるけど、ちょっとだけドヤ顔。   ダイニングキッチンではママたちが甘いものを囲んで、こだわった家づくりの話に夢中になっている。 と思ったら、今度は化粧品の話になっている。   「もしかしてこれって、あの話題のファンデ?」 「朝、ダイニングで一気に化粧してるの?それ、最高!超効率いい!」 (詳細はコラム#2をご参考に。)     ダイニングはLDKの中心。 忙しい日々の中、家族全員が揃って食卓を囲む回数は何回だろう?     一緒に食べる人がいれば、自然とテーブルに並ぶ料理も増える。 みんなの大好物の日は、食べる前からキッチンに集まってきて、家族で盛り上がっている。 食事中は、大事なコミニュケーションの時間の一つ。 今日の出来事を話したり、何気ない会話が家族の心のバロメーターだ。 楽しい時間はもちろん、たくさんの気づきも生まれサポートし合える。     そんなあたり前の日常が「特別」ではないでしょうか?   みなさんの「特別」は、どんな「特別」ですか?         今回、#3コラムのテーマはLDK   私の生まれ育った家は、今はありません。 なくなって意識すると気づいた、あたりまえの日常に こんなに「特別な場所」があったのか。 なくなってもなお、心の中で生き続けてる。   あの場所からどれほどの、楽しさを分かち合えたか。 いや、ときには悲しいことも辛いこともどれだけ分かち合い、受けとめてくれたか。   そんな特別な想いを、自分の家に連れていき、今も大切に受け継がれている。 次の世代、その次の世代と、特別 がどんどん進化して行く。 何百年後、ドラえもんがいる未来に到達する頃には、私はいないだろう。   その時はどこでもドアじゃなくて、玄関から遊びに来て。ドラえもん! 四次元ポケットは野比家のLDKに置いてきても大丈夫。 あの 特別を受け継いだ、光が差し込むドアを開けると 道具なしでも楽しめる場所がそこにはある。       それでは撮影再開します。 もちろん主役はみなさん。   シーン #3LDK – スポットライトのように陽が当たる場所 –   よーい! スタート。       松下 晃雄  

松下 晃雄
松下 晃雄
家の健康と美容のために

家の健康と美容のために

家づくりマニア 安部のつぶやきコラム 「家の快適と 健康と美容のために」     突然ですが! 室内の乾燥 、気になりませんか? (コラム作成時 2月中旬)   乾燥・・   私も10年くらい前は本当にどうでも良くて気にもとめてませんでしたが、 健康、特にここ数年は 美容 にまで興味津々な今。 とーっても気になる言葉です!   乾燥すると・・ お肌の老化が進んだり、痒くなったり また、静電気が増えたりと、嫌な事ばかりなイメージがあります。   また、空気が乾燥するとウィルスに感染しやすくなる事も有名ですよね。   冬場を快適に暮らすには、上手に加湿してあげることが大変重要になってくるわけです。   しかし、ちゃんと加湿すると、 今度は結露で窓がびしょ濡れ・・なんてことに・・・ そんなのもうイヤですよね。   そんなわけで、 今回はこの辺り、深掘りして行こうと思います。   10年前の私なら見向きもしなかった内容なのですが、 知らないと本当に後悔しちゃう内容です!   ところで、   そもそもの疑問ですが、寒くなると乾燥が気になるのって、 どうしてでしょう??   乾燥してるかどうかを調べる時って [湿度が◯◯%] って数値で判断しますよね。   これがいわゆる「相対湿度」と言われるものです。 (気温によって変化するので「相対」とついております。)   皆さんは、この湿度が何%くらいになったら乾燥を感じるか、ご存知でしょうか?   私は個人的に「湿度30%とかになってくると乾燥を感じるんだ」 と、なんとなく思ってました。   で!!   こちらのデータを見てください。   これは気象庁のWEBサイトに行けば見れるデータになるのですが、 大分県の月間平均の「相対湿度」の推移です。(‘91〜’22)   1月 62% 2月63% ・・・   これを見た印象ってどうですか? 私はすごく ”意外” でした。   「寒い季節って乾燥が気になるのに、湿度って平均60%超えてるやん・・」   予想していた 30%を下回る という状況では、全然なかったんです。   「湿度60%でも乾燥を感じるって、、どういう事?」   これ、ちょっと、興味ありませんか?   そこで調べてみました。   すると 人間の体感はこの◯◯%と表示している 「相対湿度」にはあまりリンクせず 「絶対湿度」との関係が深い との事なのです。   「絶対湿度」????   その昔、理科の時間で習ってるはずのなのですが、実生活ではあまり馴染みが無く、 もはやなんのことやら・・       結論から言ってしいますと、 「絶対湿度」は ”空気中(1㎥中)に水が何g含まれてるのか” を表します。   「何%」って割合ではなく、 実際「何g」含まれているか  を表すわけですね。   では、なぜ 何%か ではなく 実際の 量 で表す方が、 人間の体感に近いのか     ズバリ!   空気に含まれる水分の量は 実は温度によって変わるから   です。   温度が高くなるにつれ、より多くの水分を空気に蓄えれるようになるんです。   空気を「水分くんが入れる部屋」に例えるなら 温度が高いと、部屋が広くなり 温度が低いと、部屋が狭くなる   って感じです。   相対湿度(%表示)は、 この部屋の大きさに対する水分くんの数なので、 広い部屋だと スカスカになり%は低くなります 逆に狭い部屋では窮屈になって%は高くなる わけです。   ・・不思議です。 科学って面白いですよねー   つまりは、同じ湿度60%でも   夏の高い気温では、大きな部屋の6割を水分くんが埋めている   のに対して   冬の低い気温では、小さな部屋の6割を水分くんが埋めている   って感じでなので、そもそもの水分くんの数は 全然違うわけです。   人間の体感は、そもそもこの水分くんの数にリンクしているわけですね!!   なるほどです!!   ちなみに 絶対湿度を表す単位は、 空気1kgにどのくらいの水蒸気(水分くん)が含まれるかを示すので   g/kg もしくは g/㎥  (空気1㎥は約1.2kg)   となります。         さてさて、湿度と体感の関係がわかったところで、 「じゃあ、健康と美容のためには いったいどのくらいの湿度に保っておくのが良いの?」 という疑問がおきますよね。   今回は、より根拠が出揃っている 健康面(ウィルス対策としての側面) から見ていきます。   これは喉の粘膜の湿り気が鍵になります。   喉は線毛の働きで、侵入してきたウィルスを粘液に絡め取り、体外へ排出してくれているのですが   乾燥してしまうとこの線毛の働きが弱くなり、うまく体外へ排出できなくなってしまいます・・   人間の乾燥に対する体感には「絶対湿度」が当てはまる とお伝えしたのですが、   この喉の粘膜が乾くかどうかの ラインは「10.8 g/㎥」なのだそうです。   と言うことで、 ウィルス対策の観点で考えようとした時にも 「絶対湿度」 を見ていくのが良さそうですよね!   ここで気象庁のデータに戻ります。   気象庁では平均気温のデータも観覧できるようになってますので ここから平均の「絶対湿度」も計算できるわけです。 (気温がわかれば部屋の大きさがわかり、何%という割合からその量(水分くんの量)が計算できます。)   11月13.8℃  69% = 8.22g/㎥(6.85g/kg) 12月  8.7℃  64% = 5.54g/㎥(4.61g/kg) 1月    6.5℃  62% = 4.65g/㎥(3.87g/kg)  2月    7.2℃  63% = 4.95g/㎥(4.12g/kg)   どうでしょう? 喉の粘膜は 10.8 g/㎥ が乾くかどうかのラインになる って事だったので、 これはカラッカラになりそうな数値ですよね・・   ちなみに 宮城県医師会のデータによると インフルエンザと絶対湿度の関係が 公表されており   ~5.83 g/m3  :より起こりやすい 5.83 g/m3 ~ 9.16 g/m3  :流行しやすい 9.16 g/m3 ~  :流行しにくい   なのだそうです。 やはりウィルス対策には、加湿がかなり大切なわけですね! ご自宅では加湿器が必須だと思います。   ところで、   温度が下がって行くと、水分くんが入っている部屋がどんどんと小さくなっていくわけですが、 ある一定のラインを超えると部屋に入りきれなくなり、水分くんは外に締め出されてしまいます・・   これ、実は、かなり身近な現象なんですよ。 あなたのお部屋でも起きているかもしれない現象・・   そうです! いわゆる「結露」です。   例えば、窓周り。 窓は、しっかりとした断熱材が入っている壁に比べると 断熱性能がどうしても劣ります。 その為、周りの空気より温度が低くなります。 (窓辺に行くと寒さを感じるとありませんか?)   さて、 温度が低くなると 「水分くんの部屋」は小さくなります。 性能の良くない窓であればあるほど窓辺の温度が下がるので、この部屋はさらに小さくなり 「結露」が起こりやすくなります。   結露は、その面の床などを常に湿らせ カビを発生させたり腐らせたりします。   私が口をすっぱく 「窓にはお金をかけた方が良い」 と、度々お伝えしているのは この辺の理由もあるわけです。   冬場、適切な湿度に加湿してあげる事が 健康にも美容にも大切なのですが、結露が酷くなるのは嫌ですよね。 家の健康と美容も大切です。     快適な湿度で暮らすためにも、窓の性能を高めた計画をすることが大切になります!   かけるべき所にきちんと予算をかけて、 健康で美しい人生にしましょう!   安部でした。  

安部 考功
安部 考功
#2「間取りと動線」 

#2「間取りと動線」 

自由設計の可能性研究所 #2「間取りと動線」    日常に、こんなイライラありませんか? いつもの通勤コースを車で進んでいると、通行止の看板が! このまま、最短コースを突き進みたい。   家でも似た感覚になること、ありませんか?  行き止まりや、遠回りしないといけない“間取り“だと 家の場合は毎日。イライラ、面倒、もううんざり。     ご飯を作りながら、洗濯をしながら、自分や子供の支度しながら、 やらないといけないことのほとんどは、時間帯が同じ。   ただでさえドタバタするのに、行き止まりのある間取りでは、同時進行ができない。   ぐるぐると行き止まることなく動ければ、人も生活も、スムーズに流れる。 やりたいことや、しないといけないことが、途切れることなくこなせる。   あとは目的に合わせて各部屋を配置すれば、現在抱えている暮らしの問題点やストレスが改善できる間取りになる。 そうすると、自分らしいの間取りが見えてきます。     共働きや育児で大忙しの日々をイメージしながら、 「間取りと動線」で、どれだけ暮らしが変わるのか? 徹底検証してみましょう。       朝、目覚めたと同時に、人は動き、生活は流れだす。 毎日が1.5倍速に感じ、「Netflixかよ」と思う、朝がはじまる。    洗面所で顔を洗い、キッチンへ直行。 冷蔵庫から食材を取り出し、テキパキと朝ごはんの支度とお弁当作り。 時間帯によっては、キッチン周辺  特に冷蔵庫前が渋滞したり、料理中にもかかわらず、後ろを何度も通られて困ることも。         「よし!ご飯が炊けたタイミングで子供を起こそう」   ここからが、朝最大の正念場。 時間との闘いがはじまる。   時計の針が子供中心へと変わり、キッチンは指令台へと化す。 目をこすりながら起きてきた子供に声をかけ、テーブルに誘導する。   ご飯を食べさせながら、隙を見てメイク。 子育ての予期せぬ事態に備えて、メイクはもちろん時短メイク。 だが妥協はできない。   そうなると、メイクボックスを運ぶ時間も惜しい。 近くに収納スペースやメイクができるスペースがあれば、どれほど便利でしょう     「 なんとか、順調。」     時計の針に目をやり 、次は着替えだ。   この間取りなら、キッチン横のランドリールームとファミリークローゼットに数歩で移動できる。 洗濯カゴに脱いだ物を入れ、 最短コースで着替えることができる。   最近では一人で、着替えようとする我が子。 その心意気、ギリギリまで見守ってあげたい。 「あの服じゃないとイヤだ!」 「そうくると思って、昨日のうちに洗濯して、隣のランドリールームで干してますよ。」   あの、手抜きの出来ない洗濯家事。   「干す」と「収納」がこれだけコンパクトに! 「脱ぐ」と「着替える」の連動意識で整理整頓となり、 あの脱ぎっぱなしからの脱却!   家事時短のご褒美は、自分時間にあててほしい。 (ランドリールームの詳細はコラム#1をご参考に。)       さぁ、準備が出来た。   「行ってきます。」   玄関を開けると、雨。 こんな日は、朝からうんざり。  右手は我が子、左手には自分の荷物で、手が塞がっている。   そんな時でも、玄関ポーチのギリギリまで計画したカーポートのおかげで、 大切なものを雨に濡らさず車に乗り込める。     みなさんの生活の流れはどうですか? 「こうだったらいいのにな」 「自分ならこうしたい」 そう、思いつくことはありますか?     住まいづくりの計画に、自分のやりたい意思が途切れることなく伝わったのなら、 以前は、窮屈だった生活が、がらっと変わります。     今回は、2階建てでも、朝の支度が全て1階で完結できる。   その名も『いってきます動線』       では、帰宅してからの『ただいま動線』はどうなるでしょう?   ここからは、お父さんの登場です。 このご時世、まずは何より手洗い、うがい。 大切な人のために「 衛生動線 」は重要ですよね。   玄関近くのファミリークローゼットに仕事着をかけ、 ランドリールームで、脱いだものを洗濯カゴへ。   そのままお風呂に入ると、 絶妙なタイミングで、おもちゃを持ってきた子どもとお風呂タイム。   「お腹空いたなぁ。今日のごはん何かなぁ?」   湯船に浸かり、天井を見上げながら、親子で予想する。   「あったまったなぁ」   ランドリールームで体を拭き、すかさずファミリークローゼットに親子で移動。 寒い冬でも体を冷やさずに着替えができる。   キッチンからはいい匂い。 テーブルには家族みんなの大好物、お母さん特製唐揚げ。 やっとここからは家族時間。みんなでゆっくりしようか。     「いってきます動線」がスムーズに流れたのなら、「ただいま動線」も同じようにスムーズに流れる。         #2コラムのテーマも、何について書こうかとても悩みました。   そこで、お施主さまに取材をして、完成後の感想を尋ねたところ、 「動線が変わると生活が変わった」 というお話を聞かせてくれました。   私はこの一言にあまりの衝撃を受け、 動線についてさまざまなことを考えました。   動線が変わると、なぜ生活が変わったのか・・・??     新築計画で、「誰が、何を、どこでするか」をかけ合わせたからこそ 人も生活も、スムーズに流れる。   それによって、行き止まりがある動線に限界を感じていた項目が、一気に改善できた。 住まいづくりから、当たり前の日常を、より良く変えることができた。 あの忙しい日々で、家事をスムーズにできることが増えた。 だから、日常がもっと輝くものになった。         あの通行止めの看板にがっかりしたのは、 当たり前の選択肢が、一つ減らされたからだったのか。   そろそろ、通行止めの看板を撤去しに行きましょうか? それか、こちらの横道からのコースを進んでみるのもいいですね。   あなたの意思で、踏み出す次の一歩が、 確かな意志へとつながってゆく。 松下 晃雄

松下 晃雄
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知らなきゃヤバい!「気密」の機密

知らなきゃヤバい!「気密」の機密

家づくりマニア 安部のつぶやきコラム 「知らなきゃヤバい!「気密」の機密」   突然ですが(2回目)  家の「気密性能」って興味ありますか?   なーんか 難しそうで、 敬遠されそうなのですが、 月々の「光熱費」や「健康」、「快適さ」  なんかに直結するめちゃめちゃ 大切な性能の事で、 今、改めて少しずつ 注目されはじめているものなんです。     「断熱性能」に関しては ハウスメーカーさんでも よく説明してくれると思うので、 そんなに性能にこだわりのない方でも その大切さがわかるかもしれません。     しかし、お金をかけて 「断熱性能」を良くしても、 「気密性能」を一緒に良くしてあげないと、 実はあまり意味がなくなってしまう事は、 ほとんど説明されないみたいなんですね・・   そこで! !   今回はこの「気密性能」にフォーカスして ご紹介していきたいと思います!     マニアックな内容ですが、知らないと 本当に後悔しちゃう内容です!     気密性能・・  つまりは 「家にどのくらいの穴が空いているか?」  って事です。    昔の日本家屋は「夏」に 重きを置いて作られており、 家の中に風が通るようになってました。  なのでむしろ穴だらけのスカスカです。   換気扇など使わずとも 十分な換気もできていたのです。     しかし現代の夏、  日本は熱帯化が懸念されており、当たり前に 30℃を越える日が続いています。 グラフの示す通り35℃以上の猛暑日も 年々増加傾向です・・       高温多湿な風を 家の中に通したところで、 涼しくなるわけもなく、 熱中症のリスクも下がりません。   湿度が下がらないのでダニも増えるし、 カビなのどの原因にもなります・・   あっ ところでダニの繁殖って 湿度にすごく影響受けてるのを ご存じでしょうか? 相対湿度60%を超えたあたりから ガンガン繁殖し始めます。 その繁殖力はかなりすごくて、 理論上は10匹のダニが3ヶ月後で 1万匹になるとも言われてます・・・   怖すぎですよね。         話を戻します・・   今年の夏に節電が叫ばれていたのは、記憶に 新しいと思います。 しかし、TVでは 「我慢せずエアコンを適切に利用して下さい」 とアナウンスが流れる状態でした。   つまりは、夏に風通しを良くする 旧来の日本型家屋では、 夏の暑さに対応できない時代なんですね。   冬場なんて、更にです。 隙間からどんどん冬の冷たい空気が入ってくるなんて、 寒すぎます。 ありえないですよね。   冬場に床が冷たい、部屋の低いところと 高いところで温度差が生まれるのって、 この隙間のせいでもあるんです。   空気は温めると軽くなり 上昇する力が生まれます。   ちょっと熱気球をイメージして下さい。 熱気球って温めた空気だけで、 人やものを乗せてドンドン上昇しますよね     温められて軽くなった空気って 思ってる以上に、 上へ上へ と向かいます。 この現象、冬場の家の中でも 実は同じことが起こってまして、 エアコン等で温めた空気は 想像以上にどんどん上昇していきます。   さて、ここで重要になるのが「気密」です。 「気密の悪い家」つまりは 「隙間(穴)が多い家」は、 温まった空気が、屋根近辺の穴から どんどん抜けていきます。 それはもう どんどん と。         そして抜けた分の空気は、 必ずどこかから補充されます。 つまり外から入ってくるのですが、 これが床面周りの穴からになるわけです。   キンッキンに冷やされた冷気が、 どんどんと入ってくるわけです。 その結果、いつまで経っても 床が氷のように冷たい  ってなっちゃうんです。   冬の冷たい床って、本当に不快ですよね・・     そして寒いと思うと、エアコンの温度を あげたくなるのですが、  そうすると、エアコンから より温められた空気が出るので、 「上昇する力」が 更にアップしてしまいます・・    結果、出ていく暖気の量も増え、 入ってくる冷気も増えるという、 とても悪循環な状態に なってしまっているんですね。   そしてこの状態は、 足の部分と頭の部分で温度差が生まれいるので、 とても不快になり、エアコンが 嫌われ物になってる原因にもなっています。   悪いのはエアコンではなく、 家の気密だったというわけです。     気密の大切さについて、少しずつ ご理解いただけてきましたでしょうか?     でも、気密が良い家って聞くと、 「なんだか息苦しそう」 っていうイメージがあったりしませんか?   実は私もその一人でした・・   しかし!   家の性能について学んでいくと、 気密をしっかりとった方が、 換気も効率的にできることを知りました。 逆に、中途半端な気密状態が、換気にとって かなり悪い事も分かりました。   「隙間がある方が換気の効率が悪いって どういう事?」  って感じですよね。   家の換気計画は、空気の「入口」と 「出口」を設定します。   一般的に数多く採用されている換気の方法は、 「第3種換気」と言いまして、 入口に開口部(自然給気)を作り、 出口は換気扇(機械排気)で排気 といった仕様です。   換気扇で空気を外に出すことにより、 リビング等に設けた開口部から新鮮な空気が入り、 家中を換気する というわけです。   さて、日本の家のほとんどで採用されている、 この「第3種換気」なのですが、 気密が悪いとどうなるか?   お気づきかもしれませんが、 所々に空いている家の隙間(穴)から 空気が入ってくるので、 「ここから空気を取り込もう」 と決めた「入口」(開口部)からはほとんど 空気が入ってこなくなります。   逆に換気扇近くの隙間(穴)から空気が入ってきて、 すぐに換気扇から出ていく  というショートサーキットを おこしてしまうわけです。 こうなると、本当は入替をしたい リビングの空気は いつまで経ってもそのまま という状態になるわけです。       例えば、リビングの匂いがいつまで経っても 残ってしまうのはこの為です。     逆に、気密の良い家は、他に隙間(穴)が ほとんど空いて無いので、 狙った「入口」(開口部)からちゃんと 空気を取り入れ、 廊下などを経由して、「出口」 である換気扇から スムーズに排出されるわけです。       高度成長期、住宅の着工棟数はぐぐぐーーっ  と伸びました。 そして、これに重なるようにぐぐぐーーっ  と増えているのが、 室内の「チリ・ダニ」の数です。   「チリ・ダニ」の数が増えることで、 何が増えたか? それは、喘息の患者さんなんです。 成人喘息の患者さんは、 今や15人に1人と言われ 国民病になってしまっています。   これは、 「中途半端な気密」の家が増えている事が 原因じゃないか と言われてます。     ところで、「高気密な家」と、色々なところで キャッチコピーを見たりするのですが、 どのくらいの気密性能があるかを 公開しているところは、 実はかなり少ないんです。   「えっ どのくらいの気密性能があるのか ってそもそもわかるものなの?」 と質問が来そうですねー       大丈夫です‼︎ これ、ちゃんと 測定が出来るんですよ!   「C値」って聞いたこと ありませんか?   「C値」とは、 延床面積1㎡あたりに、 どれだけの隙間が空いてるか を示す数値となります。   数値が小さいほど、 空気の出入が少なくなるのでより高気密 と言えますね。   「C値」は家の住み心地を左右する、 家づくりをする上でとても大切な指標です。    測定には特殊な機械を使って、 現地で測る必要があり、コストがかかります。   また、気密を良くするためには 隙間を小さくする必要があり、 高い施工技術が必要になります。   お金をかけて 断熱材を多く入れれば 高めることができる 「断熱性能」とは違い、 一朝一夕では なかなか良くすることができないのが 「気密性能」になります。   ですが、これからの家づくりでは当たり前に 高めていかないといけないモノに なるのは間違いありません!     ちょっと小難しい内容ではあるのですが、 お金と快適性、健康な暮らしも 左右する内容です。   せっかくの家づくりなのでぜひこの 「気密性能」 にこだわっていただければと思います!   安部でした。

安部 考功
安部 考功
家づくりの金額比較

家づくりの金額比較

家づくりマニア 安部のつぶやきコラム 「家づくりの金額比較」 突然ですが質問です! 30坪で2000万円の住宅  と 30坪で2500万円の住宅 どちらが高いでしょうか? この質問、とあるYouTubeで説明されていた動画を見て 私がアレンジして作ってみました。 ・・ちょっとキャッチーかなぁ と思って。 って言いながらこの質問、 実はこのままでは比較ができないんですね。 なぜなら、「どんな仕様の住宅か」 が、何も書かれていないからです。 あっ !ここで言う仕様とは、 『気密性能』と『断熱性能』の仕様だと思って下さい。 ・『気密性能』とは 家中無数に空いている穴の総面積が小さくなれば良くなります。 ・『断熱性能』が良くなると 室温が外気温の影響を受けにくくなります。 この『気密性能』と『断熱性能』 よくなると、何が変わってくるのか? それは、ズバリ! 光熱費が安くなります! 多くの方が家を建てる際住宅ローンを利用されると思います。 「100万円多く借りると、月々の支払いが3,000円程度増える」 これは、35年間の住宅ローンを組む際、よく使う例えです。 (もちろん金利によって変わる話ですが、分かり易いイメージとしてですね) つまり 100万円高いが光熱費が月々3,000円安くなる家 と比べ 100万円安いが光熱費がそのままな家 では支払い額はトントンとなるイメージです。 どうせ払うなら自分の所有する家の方に投資した方が 良いと私は思うのですが、如何でしょうか (光熱費ってただの捨て金ですからね・・  言葉がお下品ですが) また高気密・高断熱の住宅は、 間取りや換気の方法を工夫することで、 家電量販店で売っているルームエアコンが、 たった1台で家じゅうまるっと!  温度調整ができるようになります。 みなさんのご家庭では、エアコン何台ついてますか? 例えば、4LDKの間取りにそれぞれエアコンを1台つけると 5台必要になる計算です。 家電製品の寿命は10年程度 と言われていますので、10年毎に、 エアコン5台の費用が必要となります。  (ちょっと乱暴ですが) これが1台ずつの交換で済むとなると・・どうでしょう? めちゃくちゃ、圧倒的にお得じゃないですか? 仮に30年間で計算しても、15台対3台です。 一台キリよく10万円として計算してみましょう。 15台×10万円=150万円   3台×10万円=  30万円 その差、なんと120万円です!   また室外機の数も変わるので、外観の見た目も良くなりますよね! (かっこいいは正義です きっと!!) ここまでの説明で、 「いやいや、光熱費なんて我慢すればいい」 と、お考えの方、注意が必要です。 「我慢する」 これは日本人の美学であり、素晴らしいと思いますが、 美学も健康であってこそ だと私は思います。 ヒートショックで、年間にどれくらいの人が亡くなっているか ご存じでしょうか? 実は、19,000人もの方が、命を落としてしまっている・・ というデータがあります。 例えば、昨年交通事故で亡くなった方は2600人程。 比較してみると、交通事故で亡くなる方より遥かに多い数字です・・ これは、寒暖差の激しいこれまでの日本家屋に原因があると言われています。 断熱性能、気密性能が低い家の場合  居室だけに暖房を入れて暖をとりますよね。 そうなると、 廊下が寒い、トイレが寒い、脱衣室が寒い  といった状況になるわけです。 (だからと言って、この状態で家全体を温めると、凄い光熱費になりそうなので、怖いですよね) 「我慢は美学」と言っちゃいましたが、我慢せざるをえない環境が 悪です・・ そして、ヒートショック等で脳梗塞なんかになってしまうと、 800万円以上の医療費がかかってしまうという試算結果があります。 800万円かけて完治できれば良いですけど、 そうも望めないのが現状でしょう・・ 住宅をご提案している立場として、この現状を本当になんとかしたい。 我慢しなくても快適に過ごせるような、家づくりを 健康で 楽しく長生きできる環境を提供するのも、 こんな仕事をしている自分の役割だと思っております。 高気密・高断熱の住宅は、我慢せずに少ない光熱費用で生活できますし、 部屋毎の温度差が小さくなり、ヒートショックのリスクが格段に下がります。  何より、脱衣室やトイレなど、家中どの部屋に行っても 同じような温度環境というのはこの上なく快適です。 夏場トイレでダラダラと汗を流しながら・・・ なんて事ともおさらばです! 更に 「冬場の住環境が暖かくなるだけで病気が改善される」という研究結果もあります。 『冬場に1℃暖かい家に住むと、脳神経が2歳若くなる』って報告もあるんですよ! これって凄くないですか!? さて、この 高気密・高断熱 が大切なのは、なんとなく分かってきたけど、 じゃーどうやって確かめればいいの?? って話になりますよね 実はこれ、すごく簡単な方法がございます。 ・気密性能はC値   住宅の延床面積1㎡辺りにどれだけの隙間が空いているかを示します。  ・断熱性能はUa値   どれくらい家の熱が外に逃げやすいかを示します。 という値で、いろんな会社さんの性能をまるっと比較できちゃうのです。 衣服に例えると、 気密がウィンドブレーカーで 断熱がセーター  って感じでしょうか。 どちらも、数値が低い方がより隙間が小さく、熱が逃げにくいということになり、 性能が優れているということになります。 この二つの性能が高い優れている家は、少ないエネルギーで家中丸ごと空調できます。 なので、家全体を同じくらいの室温にすることが可能なのです! 夏場はどの部屋へ行っても涼しく、冬場はそもそも家の中なら薄着で過ごせます。 洗濯物だって減らせますよね。 これは、圧倒的に快適です。 本当に圧倒的です!! 最初の質問に戻りますが、 「住宅の金額を比較する際はこのC値と、Ua値を合わせて比較すること」 が必須になる という事を、お伝えできたでしょうか? 「性能値を比べる事は金額を比べる事と同じ」 なんです。 なんとなくでも、伝わっていただけたら嬉しいです! エネルギーがどんどん高騰してどこまで高くなるか想像できない世の中です。 この性能値の話を、ぜひ住宅選びの参考にして下さいね。

安部 考功
安部 考功
#1 ランドリールーム

#1 ランドリールーム

自由設計の可能性研究所 #1「ランドリールーム」   手抜きのできない家事。それこそが “洗濯“   共働きや育児で大忙しの毎日に『ランドリールーム』が求められています。 『ランドリールーム』があれば、「洗う・干す・取り込む・たたむ・アイロンがけ、そして収納」が 1部屋でできて、ラク、簡単、効率的!! 時短に繋がります。 住まいづくりから、もっと時間を作ることを徹底検証してみましょう。     かく言う私、松下家の住まいづくりでは、「ランドリールーム」の選択肢は上がってきませんでした。 そこで松下家の「ランドリールームのない暮らし」と、「ランドリールームのある暮らし」を比較し、 どれだけ洗濯家事に“差“があるのか考えてみました。     まずは 「ランドリールームがない暮らし」   洗濯カゴには、色とりどりの衣類があふれんばかり。 「またこの光景か、うんざりするなぁ」 「はぁー、やるしかないか」   さあ、闘いの始まりだ!   衣類を洗濯機に入れ、洗剤ケースに洗剤と柔軟剤を忍ばせる。 鋭い眼光で、人差し指でスタートボタンを押す。     朝の忙しい時間帯、戻らない時計の針に目をやる。 やばい!もうこんな時間か! すすぎ1回モードでも30分以上かかる。 もし2回まわすことになれば、完全に出社時間に間に合わない。   ピーーッ と洗濯終了の音がなる! 「やっと終わった!」 朝支度を一旦やめ、急いで洗濯物をカゴに入れる。     大きくて重たい洗濯カゴは、通路の幅から両手で体の前に持つしかない。 壁、足元を気にしながら階段を上がっていく。 その先のバルコニーに到着したころには、腕に乳酸がたまって、もぅ、しんどい。 外干しは、花粉、PM2.5、黄砂が付着する。 アレルギーを持っている方は絶対に避けたい。 花粉症の松下は、この時期、目と鼻を洗濯機で丸洗いしたいぐらいです (笑)         夕方、仕事で疲れた心と体で帰宅。 買い物袋から冷蔵庫にしまうのが先か、いや、洗濯物をとりこむのが先か。 どちらにしようか迷った末に、猫背で洗濯物をとりこむ。 外干しだと、ハンガーや洗濯バサミの劣化が気になる。 「しまった!アイスを冷凍庫に入れてないじゃないか!!!!!」 とりこんだ洗濯物の山を横目に、今、一気にやっちゃうか、後回しにするか、悩む。     一旦、アイスをたべながら考えよう。 いや、アイスはやっぱりご褒美に取っておこう。 なぜならば、”洗濯”とは畳んだらおしまいではない! ”洗濯物を各部屋へ収納する” という “ラストミッション“ を果たしてこそが、完結。 ここまで終わらせて、ゆっくりと食べるアイスは最高!!   こう見ると、家事の工程やかかる時間も多く、家中をぐるぐる移動する必要があるのが分かりますよね。         よし! 「ランドリールームがある暮らし」に行ってみましょう。   洗濯物を洗濯機にイン!ここまでは一緒。 ランドリールームは室内干しです。 実際に”ランドリールームのある暮らし”をしているお施主様にオススメの洗剤を教えてもらいました。 「“NANOXニオイ専用“がいいですよ」 CM、“ニノのナノ“に心を奪われたそうです。 におい、カビ対策に効果的だそうです。 体験マニアの松下に、皆さんの「心を奪われた洗剤」があれば是非教えてください!     NANOXを投入し、粋にスタートボタンを押す。 「そっか!干す時間帯も、“じぶん時間“でいいのか!」 あの出勤前の、綱渡りの時間帯から逃れられる。 さらにその場で干せるので、重たい洗濯カゴを抱えて移動しなくてもいい、 それどころかカゴ、使わないじゃないか!羨ましい・・・ ガス衣類乾燥機「乾太くん」を完備すれば、 干す時間と手間の短縮、さらに部屋干しのあのイヤなにおいも解決 (5kg約52分で仕上がり、コストは1回100円以下とコインランドリーよりもお得!!)   とりこむ時間帯も、”じぶん時間”でいける。 ハンガーに掛けた衣類は、そのままファミリークロゼットへ!! 収納棚を設ければ、お風呂上がりの着替えセットやタオルはそこに収納できます。 さらに、自分の身長に合わせた造作カウンターを設ければ、 そこで洗濯物をたたんだり、アイロン台としても使用できます。 すでにこんなに時短とラクが想像できますよね。     ランドリールームのない生活とある生活。 比較してみると、作れるならやっぱり欲しいですよね。     例えば我が家の場合、イヤイヤ期真っ只中の2歳児の息子がいるので、 息子の機嫌の悪い日は「お風呂はいるよ〜」から闘いが始まる。 もみくちゃになりながら泣いたり笑ったり。(どっちなんだ。笑) やっとの思いでお風呂からあがる。 わんぱくな顔をして逃げる気まんまんの息子を、脱衣所から追いかけながら拭く。 リビングに逃げ込んだスキに、息を切らして服を着せる。 追いかけたり、準備したりと、かなりのタイムロス。そしてエネルギーロス。     あと一つ魅力に感じたことが、アイロンがけ。 子供って家事に興味津々の時期ってありますよね。 私にとって面白くない家事の一つ、アイロンがけも、真似したくて近くに寄ってきます。 子供の動きも気にしつつかける。これ、プチストレスです。 基本的には子供が寝た後の仕事です。 造作カウンターがランドリールームにあったなら。 子供が小さいうちは、やはり子供が寝た後の仕事かもしれませんが、アイロンを引っ張り出して、セットして・・・の 無駄な動作を大幅にカットできます。       ランドリールームのない暮らし、ある暮らし、こんなに差があるじゃないか。 「時短」= ラク◎、簡単◎、効率的◎、労力◎、余裕◎ あれ、最初の=より増えているじゃないか!       今回、#1コラムのテーマに、何について書こうかとても悩みました。 「家」ってなぜ建てるのか? さまざまな理由があると思いますが、「家族時間」が1番最初に浮かんできました。   そこで、共働きや育児で大忙しの皆さんに、もっと家族で楽しい時間を過ごしてもらいたい。 できれば「自分の時間」も大切にしてもらいたい。 住まいづくりから工夫して、そんな”限られた時間”をもっと確保できないか?   あるじゃないか!!「ランドリールーム」   このコラムを読んで、こんなアイデアもあると知ってもらいたい。 もし数分、いや、たった数秒でも、好きなことに時間を使える住まいになったのなら、これほど嬉しいことはないはず。   6歳になる長女に「いつもよりお父さんとながく遊べたらどう?」と聞くと、 満面の笑みで「うれしい、たくさん遊びたい」と答えてくれました。 「時短」のご褒美は、笑顔の延長だったのか!   誰にでも平等に与えられた24時間なら1秒でも、笑顔になってもらおうじゃないか。   「時を刻むのは4つの針で織りなす、 秒針、分針、時針、そして・・・じぶんじしん」     松下 晃雄

松下 晃雄
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